Chapitre.1 - 導入 Introduction

Vous êtes filles, et nous sommes garçons.
君たち女の子、ボクたち男の子。

◆男性名詞・女性名詞と複数形のつくり方

 仏語の名詞には、文法上の規則に大きく関係する性・数があります。
 訳からも推測できる通り、上記文中では filles が女性名詞、garçons は男性名詞になります。
 ついでに説明しておきますと、filles の元の形は fille で、こちらの方が単数形、s が付くと複数形になります。
ただし、何でもかんでも s を付ければ複数形になるという訳ではなく、特殊な変化をするものもあるので注意しなけ
ればいけません。
 名詞の性・数は、その名詞を修飾する形容詞や過去分詞の形を変化させます。

 ★名詞の性質から男性名詞・女性名詞の判別がつきそうなもの

  père (男性名詞) お父さん
  mère (女性名詞) お母さん
  frère (男性名詞) おにいちゃん(grand frère)/弟(petit frère)
  sœur (女性名詞) おねえちゃん(grande sœur)/妹(petite sœur)
  oncle (男性名詞) 叔父(伯父)さん
  tante (女性名詞) 叔母(叔母)さん
  neveu (男性名詞) 甥(*複数形は neveux)
  nièce (女性名詞) 姪

   * 形容詞・動詞の名詞形は大多数が女性名詞です。
   * 形容詞がそのままの形で名詞化したもののほとんどは男性名詞です。

 ★名詞の性質からは男性名詞・女性名詞の判別がつかないもの

  crayon (男性名詞) 鉛筆
  gomme (女性名詞) 消しゴム
  cahier (男性名詞) ノート
  main (女性名詞) 手
  pied (男性名詞) 足
  ventre (男性名詞) お腹
  dos (男性名詞) 背中(*複数形は同形)
  chambre (女性名詞) 部屋

   * ぶっちゃけ名詞の性質から判断できないものの方が圧倒的に多いです^^;
   * 判断のポイントは語末の e です。
    e で終わる名詞には女性名詞が多いです。が、例外もありますので気をつけましょう。

  先程少し触れた複数形についてですが、大方単語の終わりの方の綴りによって形が変わると考えてもらえば結
 構かと思います。

  eau, eu, ou で終わる名詞 → x がつく
   例) eau(水)→eaux, lieu(場所)→lieux

  s,x,z で終わる名詞 → 無変化(単複同形)
   例) fils(息子)→fils, genoux(膝)→genoux, nez(鼻)→nez,

  al, ail で終わる名詞 → aux に変わる
   例) travail(仕事)→travaux, cheval(馬)→chevaux

  ただし、若干の例外はあります。
  また、monseiur, mademoiselle, madame は特殊な複数形をつくり、それぞれ monsieur → messieurs,
 mademoiselle → mesdemoiselles, madame → mesdames となります。


Tu es homme, non? Alors, maintenant, n'hésite pas d'avoir de honte!
オトコでしょ? だったら恥ずかしいから嫌だなんて思わないのっ!

◆有音・無音のh

 仏語には、hに限って文法上の有音・無音と呼ばれる規則があり、無音の場合にはこのページの下部に示すリエ
ゾンやエリジオンなどの規則が適用されますが、有音の場合は適用されなくなります。

 この有音・無音というのは発音されるかそうでないか、ということではありません。発音に関しては、仏語では
hは常に発音されることはなく(間投詞を特に強く発声する場合などには発音されることもある)、2文字目の母
音から発音した場合の発音と同じものになります。
 また、単語を一見しただけでは有音・無音の区別はつかず、逐一辞書を引いて確認する必要があります。
 文法上の規則が適用されるか、そうでないかの区別に関わるので、単語を覚える際に有音であるか無音であるか
も一緒に覚えてしまうのが得策ですね。

 上記例文中では homme と hésite が無音、 honte が有音のhで始まっています。


◆特殊な読み方をする母音や子音(例文はありません)

 u →ゅ(「う」でも「ゆ」でもない。「う」の口で「い」と発音すればそれなりに似る)
 eu →う(日本語の「う」とは異なる。「お」の口で「う」と発音すればそれなりに似る)
 ai/ei →え
 ain/ein →あん(英語の a と e の合成音に近いが、鼻の辺りから発音する感じで)
 ien →いやん
 oi →(ぅ)わ
 ille →いーゅ
 ay + 母音 →えい
 oy + 母音 →(ぅ)わい
 ui →ゅい(「ゆい」「うい」ではない。「ゆ」はごく短く発音される)
 oui →ぅい(「うい」ではない。英語の we が縮まったような音)
 r →ノドの方で「ぐるぐる」と舌を振るわせる発音。とあるCMで一躍有名になりましたね^^;
 ch →しゅ
 gn →にゅ(正確には「にゅ」と「ぬ」の中間)
 rh → r と同じ音
 tion/sion →すぃよ(ー)ん
 tien →すぃや(ー)ん
 th →とぅ

  * eu の例外 … avoirの過去分詞 eu は u と同じ音。
  * ai,ei の後に l(l) が続くと「え」の発音は崩れ、ille の規則が適用される場合がある。
  * ille の例外 … ville(う゛ぃる), mille(みる), tranquille(とろんきる)など
  * ui は「い」と発音される場合がある。 qui(疑問代名詞「誰が」)、guide(名詞「ガイド」)など
  * ch の例外 … echo など
  * tion の例外 … question(けすつぃよーん)など
  * sion は前に母音がある場合「ずぃよーん」と濁る。
  * tien にも若干の例外がある。人名 Sebastien(せばすつぃやん)など。


○ Ah, mon aîné! Comment allez-vous aujourd'hui?
● Va bien. Or, comme je t'ai vu, si on allait tutoyer?
○ Eh... Oui, bien entendue. Alors, tu peux aller avec moi?
● D'accord, avec plaisir!

○ あっ、先輩。どうもこんにちはっ。今日は調子の方はいかがですか?
● ああ、上々だよ。ところでさ、折角知り合ったんだし、もっと砕けた話し方しないか?
○ えっ・・・ええ、わかりました。じゃあ、一緒に行こっ!
● うっしゃ、もちろんよ!

◆2人称単数代名詞 vous と tu

 仏語には、目上の人やまったくの他人に対して用いられる vous と、家族や友人など比較的近い関係にある人や
目下の人に対して用いられる tu の二つの2人称代名詞があります。
 上記ダイアローグ中の tutoyer という動詞は「tuで呼び合う」という意味で、初対面の相手と vous を使って
話している間に(もしかすると、相手が気さくな人間ならいきなりというケースもあるのかもしれませんが)、い
つしか tu で呼び合うほどの親しい仲に変わっている、という事例がよくあるようです。
 日本では初対面の人であっても会社の同僚や知人の知人あたりにいる人間、または恋人として付き合っていくつ
もりの異性であれば端から打ち解けた語調を使う場面が多いので、少しイメージしにくいかもしれませんね^^;
 とりあえず、vous で呼び合う仲は、tu で呼び合う仲よりも距離が遠いということだけ覚えておいてください。

 なお、vous は2人称複数、つまり「あなたたち」も指します(複数では丁寧形・親和形の区別はありません)


Il y a des personnes étranges qui crient des amours au millieu du monde.
この世には世界の中心で愛を叫ぶという変わった人種もいる。

◆リエゾンとアンシェヌマン

 母音・あるいは無音のhで始まる単語が、直前の単語と続けて読まれる現象をリエゾン、またはアンシェヌマン
と呼びます。直前の語末の子音字が発音されない文字であればリエゾン、発音される文字であればアンシェヌマン
が成立し、上記例文中では Il と y、y と a がアンシェヌマンでそれぞれ「イリ」「ヤ」と読まれ、des と
amours がリエゾンして「デザムール」と読まれるようになります。

 ★リエゾンが行われたとき、語末のもともと発音されない子音字は次のように読まれます。

   sの場合 des amours でざむーる(zと発音)
   xの場合 deux arbres どぅざるぶる(zと発音)
   dの場合 grand îls ぐろんてぃる(tと発音)

   その他の場合は直前の子音通りに読まれます。
    例)vingt ans う゛ぁんとん

 ★リエゾンには、主に以下のような規則があります。

   * 有音の h、若干の y で始まる語、数詞 un,huit,onze の前ではリエゾンは起こらない。
   * 接続詞 et、代名詞以外の主語、形容詞が後にくる単数名詞、大部分の -rd,-rs,-rt で終わる語の後で
    はリエゾンは起こらない。
   * 動詞の活用語尾 -ons、-ez などの後ではリエゾンは起こらないのが普通。
    ただし、3人称単数で倒置された場合は必ずリエゾンする。
     例:Sur quoi dit-il? しゅるくわ でぃてぃる(彼は何のことを言っているのだろう)
   * Mais oui!(もちろん)はリエゾンして「めずぅい」とはならず、「め ぅい」と読む。

 ★アンシェヌマンでは語末の子音の音が継承されますが、neuf(9つの)は例外です。

   neuf ans ぬう゛ぉん(vと発音される)


Et alors, l'écolière, c'est ce qui monte le plus la tête à moi.
んでもって小中学生辺りの女の子、これ最強にハァハァ(;´Д`)

◆エリジオン

 定冠詞の le, la や指示代名詞の ce などが、母音または無音のhで始まる単語と縮約形を作る現象をエリジオ
ンと呼びます。縮約された語は末尾の母音が抜け落ち、「'」(アポストロフ)で代記されます。上記例文中では
l'écolière(<la écolière)、c'est(<ce est)がこれに該当します。

 エリジオンが起こる語を以下に示します。

 定冠詞    le, la
 主語代名詞  je
 目的語代名詞 le, la(この2つは後に en, y が続く場合のみエリジオンが行われる),
        me, te, se
 指示代名詞  ce(指示形容詞の ce ではエリジオンが行われず、cet と形を変える)
 疑問詞    que
 前置詞    jusque, de
 接続詞    si(後に il, ils が続く場合のみエリジオンが行われる)
        lorsque, parce que, pour que, quoique, puisque
 否定語    ne


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