Chapitre.20 - 比較表現 Expressions Comparatives

L'amour du père est plus haut que toutes les montagne, et plus profond que toutes les fosses!
父の愛情はどんな山よりも高く、どんな海溝よりも深い!

◆比較級のつくり方

 「AよりもBの方が・・・」というような表現をつくる比較級は、仏語では

  A(比較するもの) .... plus (形容詞・副詞) que B(比較されるもの)

 の形で表されます。この plus は英語で言う more と同じようなもので、後に続く形容詞や副詞はそのままの形で
用いられます(もちろん、英語とは違い形容詞が文法上の性・数の影響を受けて形を変えるという決まりがあるので
この規則までは無視できませんが)。
 英語と同じように、若干の語には特殊な比較級・最上級が存在します。

  bon > meilleur(* 他の形容詞と比較される場合は plus bon の形をとる)
  bien > mieux
  mauvais > pis(* 成句表現のみで用いられ、会話では専ら plus mauvais の形をとる)
  mal > pire(* 成句表現のみで用いられ、会話では専ら plus mal の形をとる)
  petit > moindre(* 具体的な大きさを示す場合は plus petit の形をとる)
  beaucoup > plus
  peu > moins

 上記に掲げたそれぞれの特殊な比較級は plus と結び付いた形なので、先に示した構文から plus が省かれた形で
用いられることになります。

 Le cartable va mieux avec ma sœur qu'avec la sienne.
 (私の妹の方が彼(女)の妹よりもランドセルがよく似合う)

 この例文では副詞 bien が比較級の mieux に化けているので、文中に plus の姿は見当たりません。
 また、この例文からわかるように、que の後に置かれる“比較されるもの”は、原則として“比較するもの”と同
様の形をとらなければならず、正文法では

 Le cartable va mieux avec ma sœur que la sienne.

 のように“比較するもの”(この例文では「私の妹に」)が前置詞 avec を含んでいるのに“比較されるもの”(
この例文では「彼(女)の妹に」)の前置詞を省略することはできません。(ただし、会話ではしばしば省略されるこ
とがあります)。

 比較の接続詞 que の後に人称代名詞が置かれる場合は、第12章「命令形のつくり方」のポイントコーナーに示した
強勢形を使用します。

 Mon frère cadet a plus de taille que moi.
 (弟は私よりも背が高い)

 この比較の que とその後に置かれる“比較されるもの”を示す語句は「(今よりも)もっと〜」などのように特
に明示する必要のない場合は省略することもできます。
 比較対象となる語句には、名詞以外にも動詞や形容詞・副詞なども使うことができ、その場合の訳は「〜というよ
りも(むしろ)…だ」というふうになります。

 Il en est transporté qu'heureux.
 (彼はそのことで幸せであるというより(むしろ)トリップしている)


Le deuxième est le plus sain de ces trois frères.
その3兄弟の中では次男がいちばん健全だ。

◆最上級のつくり方

 「Xの中ではAがいちばん・・・だ」というような表現をつくる最上級は、仏語では

  A .... (定冠詞) plus (形容詞・副詞) de X

 の形で表され、de + 名詞は言い表す必要の無い場合は省略することができます。
 形容詞についても副詞についても最上級の構文を作ることができますが、形容詞の最上級をつくる場合は形容詞自
体の形を文法上の性・数に応じて変化させるだけでなく、定冠詞の形も同じく文法上の性・数に応じて変化させる必
要があります。

 Cette pomme semble la plus mauvaise.
 (このリンゴがいちばんマズそうだ)

 副詞の最上級をつくる場合は定冠詞は無変化で、常に le plus (副詞) の形をとります。

 Elle toujours arrive à l'école le plus tôt.
 (彼女はいつもいちばん早く学校に来る)

 また、先ほど比較級の項で紹介した特殊な比較級を持つ形容詞・副詞については、比較級を作る場合に同じく特殊
形に既に plus の意味合いが含まれているために plus は省かれ le (特殊系) の形をとります。

 Les cheveux en deux queues vont le mieux avec ma sœur.
 (私の妹がいちばんツインテールがよく似合う)


◆その他の比較表現

   同等比較(AはBと同じぐらい…である)
A .... aussi (形容詞/副詞)que B

* 名詞について比較(「AはBと同じ量の〜を持っている」など)するときは
  aussi ではなく autant を用いて
 
A .... autant de (無冠詞名詞) que B

 となります。動詞の場合も同等比較の副詞は autant です。
 

* 形容詞について比較する場合にも、同じ形容詞が中性代名詞 le で代用されるときには
  aussi ではなく autant を用いて
 
Il est certainement intélligent, il y en a beaucoup qui le sont autant que lui.
(確かに彼は秀才だが、彼と同じぐらい頭がいいヤツなんてたくさん居る)

 のようにすることがあります。

◆Il dit que le fanzine lui est aussi précieux que la vie.

  彼にとって同人誌というものは命と同じぐらい貴重な物なのだそうだ。

◆Le corps de cet homme a autant de faculté pour se régénérer que
   la queue d'un lézard.

  その男の身体にはトカゲのしっぽ並の再生能力がある。

◆Jouez autant que vous travaillez.

  働くのと同じぐらい遊びなさい。


   同等比較の否定形(AはBほど…ではない)
ne .... pas aussi (形容詞/副詞)que B

* 名詞・動詞についての比較の場合は aussi ではなく autant (de) を用います。

◆Tu me demandes de t'apprendre le maniement d'un ordinateur,
   mais je n'en suis pas aussi informé que lui.

  パソコンの使い方を教えてくれって言われても、彼ほど博識じゃないよ。

◆On ne parle pas aussi souvent des animations que vous.

  普通の人はあなたほど頻繁にはアニメの話をしませんよ。

◆Ce mois il n'y a pas eu autant de nouveaux articles mis en vente
   que je pensais.

  今月は思っていたほど新作グッズが発売されなかった


   倍数比較(AはBのX倍だけ〜である)
A .... X fois (et demi/quart) plus (形容詞/副詞) que B

* 小数点以下 0.5 は demi、0.25 は quart、
 パーセント単位は 〜 pour cent で表すことができます。
 例えば
 
  3.5倍なら trois fois et demi
  5.25倍なら cinq fois et quart
  170%なら une fois et soixante-dix pour cent

◆Sa taille est huit fois plus longue que son visage.

  彼の背丈は顔の長さの8倍である。


   差比較(AはBよりもXだけ〜である)
A .... plus (形容詞/副詞) que B à X

* 差を示す前置詞 à と続く数量名詞は plus の前や que の前に置かれることもあります。
 
A .... (数詞+名詞) de plus que

* こちらは形容詞や副詞を示す必要のない場合の構文。

◆Dans une question de deviner l'âge, la dame est au fond
   plus jeune à seize ans qu'un participant du jeu y a répondu.

  とある年齢を言い当てる問題で、女性は回答者が答えた年齢よりも実際には16歳若かった。

◆Il pèse vingt-neuf kilos de moins que moi
   bien que nous taillions à peu près autant.

  彼は私とほぼ同じ背丈なのに私よりも29キロ少ない


   AというよりもむしろBである、(動詞を比較して)AするぐらいならBするほうがましだ

plutôtque

* 英語の (would) rather B than A にあたる表現です。
* 動詞を比較する場合、que の後に置かれる動詞は不定詞になります。

◆Je veux plutôt l'argent que l'apitoiement.

  同情するなら金をくれ。(同情よりも(むしろ)金が欲しい)

◆On plutôt allumera de bon cœur que se plaindre de l'obscurité.

  暗いと不平を言うよりも進んで灯りを点けましょう。


   比較級の強調(AはBよりもずっと[断然、遥かに]〜である)
A .... plus (形容詞/副詞) de beaucoup(または de loin) que B

* de beaucoup は plus の前に置かれると de が省略され beaucoup となり、
 de loin を用いる場合は常に de を伴って形容詞・副詞の後に置かれます。

◆Mentir en un moyen provisoire,
   je pense que c'est plus sale de beaucoup que dire la vérité.

  正直に言うよりも方便として嘘を付く方がよっぽどタチ悪いと思うぞ。

◆Ma petite sœur est beaucoup plus mignone que la fille
   qui a remporté la victoire dans un concours national de beauté.

  国民的美少女コンテストで優勝した娘よりもうちの妹のほうが断然可愛いわい。


   不定代名詞を用いた最上級(Aより〜なものはない/Aは他のどんなものよりも〜だ⇒Aが最も〜だ)
物の場合:
Rien ne .... plus (形容詞/副詞) que A
(Il n'y a rien qui .... plus (形容詞/副詞) que A)

人の場合:
Personne ne .... plus (形容詞/副詞) que A
(Il n'y a personne qui .... plus (形容詞/副詞) que A)

* ()内の構文を用いた場合、qui に導かれる関係節中の動詞は接続法をとります。
 
物・人とも使える構文:
A .... plus (形容詞/副詞) que les autres.
(Les autres ..... moins (形容詞/副詞) que A)

* 不定冠詞複数形 d'autres は「残り全て」ではなく「他のいくつかのもの」を示すので、最上級を表す
  ことはできない。d'autres を代わりに用いた場合は、「(比較級の程度が)劣っている方ではない」
  または「ドンケツという訳ではない」という部分否定的なニュアンスになる。
 
Dans cette classe elle est plus jolie que les autres.
(このクラスでは彼女が最も可愛い)
 
Dans cette classe elle est plus jolie que d'autres.
(このクラスでは彼女は割と可愛い方だ→彼女よりも可愛い娘が他に居る)

Personne n'active la société plus qu'un maniaque.

  ヲタほど社会の活性化に貢献している人間はいない

Il n'y a rien qui soit plus horrible que l'argent dans ce monde.

  この世で最も恐ろしいのは金だ。


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